闇鏡

2004年8月4日
まわりを見渡しても何も見えない

何も聞こえない

この世界では僕の存在など無に等しい
 
たとえ

此処で死んでも誰も気付かないし泣かないだろう


遥か遠くにヒカリがみえる

あそこに行ったら温かいだろうな

今ならまだ戻れる

帰りを待っている人が居るから


・・・しかし此処はなんて静かなところなんだ

まるでヒトが作り出した世界とは思えない

生命の声がまったく聞こえない

ただ風の声が虚しく響くだけ


ふと空を見上げてみると

眩暈がしてしまうくらい真っ黒な空が広がっている

星なんて存在しない

両足に力を入れていないと吸い込まれてしまいそうだ

今夜の月は

赤紫でどす黒く変色した僕の血のようだ

なんともいえぬ心地よさをおぼえる

この空に浮かぶ月

この闇に居る僕

まるで空が鏡のような錯覚に浸ってしまう

そろそろ帰ろうかな

月が消えてしまわぬうちに

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